第一章 ともに暮らす家に起きていること

17−19


17.人類と世界の状況を知る
 いま、地球上で起きている出来事の状況は人類史上、前例のない状況になっている。
 いま、皆がともに暮らす家になにが起きているかを見てみよう。

18.あまりに早い変化
 人類と地球に影響を及ぼす変化はあまりに速く、自然進化の速度と比べるとあまりに速すぎる。


19.現代の諸問題を振り返る
 わたしたちはこの状況に対して
  ・ 痛みをもって気づくこと
  ・ 自分自身の個人的な苦しみとすること
  ・ 一人一人がそれについてできうることを見つけ出すこと


 人類史上前例のないほどの現状は、実際に触れて分析しなければただ単に抽象的な問題提起で終わってしまう。その現状はわたしたちから遠く離れたわたしたちと関係のない向こう側の世界で起こっていることではなく、わたしたちの生き方、在り方が地球的な大きな問題を引き起こし、それがそこに住む人々をさらに貧しくし、苦しめている。その現状を、わたしたちは自分の問題として受け止め、そこからなにができるか、何をしなければならないかを見つけ出していく必要がある。
 つまり、まず現状に気づき、それを自分のこととして受け止め、それに応えていく事をこの回勅は目指している。
 これは第二バチカン公会議でも採用されたカトリック青年労働者連盟(JOC)の手法ー「見る」「判断する」「実行する」をここでも取り入れている。