核が危ない
浜岡原発を止めよう

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エコロジーの部屋

 3月11日付の朝日新聞によると、アメリカのブッシュ大統領が、7カ国を対象とした核攻撃のシナリオ策定を検討するよう軍部に命じたことをロサンゼルス・タイムズ紙が報じた、とあった。その7カ国とは、中国、ロシアを始め、「悪の枢軸国」と名指しされた北朝鮮、イ
ラク、イランにリビアとシリアの国々である。
 ブッシュ大統領は、自国を守るためなら核による先制攻撃も辞さないといっているが、中国と台湾、北朝鮮と韓国との紛争にも核使用の可能性を国防総省に指示しているという。日本のすぐお隣さんで、日本も核戦争に巻き込まれることは火を見るよりも明らかである。
 昨年のテロ事件以降、アメリカは力でテロ国家を押さえ込もうと躍起になっている。核使用を想定した7カ国は、いずれもアメリカから遠く離れた国々で、自国には放射能などの害が及ばないとでも思っているのだろうか。自国を守るためなら、この7カ国だけではなく同盟国の犠牲さえもいとわないアメリカの思惑が見え見えである。核の傘に守られて、などとのんきに言っている日本政府のあほさ加減が腹立たしくもある。

 核戦争以上に現実的で、その可能性がすぐそこまで迫っているのが、巨大地震による原子力発電所の崩壊である。
 先日、知り合いから「浜岡原発運転差し止め裁判」の原告になってくれと電話が来た。そういえば、原発は自分の意識から遠ざかっていたな、と反省。貧乏生活の自分にとって3千円の出費は痛いが、原告になることに決めた。原告とはいっても名前と3千円の提供だけであるが、自分のホームページで協力することはできる。



 地図からもわかるように、浜岡原発は東海巨大地震の予想震源域の真上にある。しかも、建設から25年を経て老朽化が指摘され、1号機、2号機は事故で運転中止中である。
 原子力発電というものはスイッチを切ってすぐ止まるものではなく、3ヶ月から1年は水で冷やさなければならないという。巨大地震により冷却装置が破壊され、冷却ができなくなるといわゆるメルトダウンを起こし、大爆発につながる。そうなると、チェルノブイリ原発事故でもわかるように、その数百キロ四方は深刻な放射能汚染を受け、東海、近畿、関東をはじめ、北陸、信越にまでその被害はおよび、おそらく数千万人の被爆者を出すことになる。

 神戸大震災や北海道有珠山、三宅島災害はいまだ記憶に生々しく残っている。しかし、これら自然災害と原発事故が根本的に異なるのは、原発事故は人工災害であり、防ごうとすれば防げるものであるということと、その放射能被害が非常に広範囲にわたり、また、放射能が半減するのに数十年も続くということである。
 現在、経済効率の悪さと環境汚染問題から、脱原発が世界的潮流になりつつある。電力会社としてはここで発電を停止すれば、二度と再開ができなくなることをおそれているのだろう。また、原子力発電所をアジア各国に売り込もうとしている日本にとって、危険だからといって運転を停止することは、原発の安全性をアピールしているてまえできないのだ。
 
 
原発の運転を止めることができないいろいろな理由はあるにしても、私たちの住んでいる社会が、人間と生き物のいのちを最優先する社会であってほしいと思う。すべての人間の行為は、この一点に尽きる。

 
そこで、この裁判では次のことを求めている。
  ・ 現在、事故で運転を停止している1号機、2号機の運転を再開しないこと
  ・ 東海巨大地震が過ぎ去るまで、3号機、4号機の運転を停止すること

くわしくは
  市民ひろば「とめよう裁判の会」
   Tel & Fax  054−247−8609 (月〜金 10〜3時)  または
      同      054−653−2775
 
 「浜岡原発とめよう裁判の会」ホームページ
      http://www.geocities.jp/ear_tn/
 「ストップ浜岡原発」
    http://www.stop-hamaoka.com/